日本で引越しするときに必要な手続きの順番

日本で引越しするとき、手続きと引越しの手順における正しい順番は「①引越し2ヶ月前に旧居の解約通知と引越し業者の手配」→「②1ヶ月前にライフラインの停止・開始手続き」→「③2週間前に転出届の提出」→「④引越し後14日以内に転入届・マイナンバーカード住所変更」→「⑤1ヶ月以内に運転免許証・銀行口座などの住所変更」です。期限を過ぎるとマイナンバーカードが失効するリスクがあり、手続きの抜け漏れが後のトラブルにつながります。初めての引越しで不安な方も、この順番通りに進めればスムーズに手続きが完了します。JapanAdvisorでは日本での暮らしに必要な実用情報を幅広く提供しています。

引越し手続きの全体像:同じ市区町村か別の市区町村かで変わる

引越し手続きの内容は「同じ市区町村内の引越し」か「別の市区町村への引越し」かで役所の手続きが根本的に変わります。これを先に確認することが手続き全体の起点になります。

引越しのパターン役所の届出手続き先期限
別の市区町村への引越し転出届(旧住所)+転入届(新住所)の2件旧住所の役所→新住所の役所の順転出届は引越し日の2週間前〜。転入届は引越し後14日以内
同じ市区町村内の引越し転居届(1件のみ)同じ市区町村の役所(引越し後)引越し後14日以内
同じ市・別の区への引越し(政令指定都市)区によっては転出・転入届が必要な場合あり旧区の役所→新区の役所で確認引越し後14日以内

引越し2ヶ月前にやること

引越しの準備は2ヶ月前からスタートすることで、引越し業者の繁忙期料金(3月は通常の2〜3倍)を回避でき、余裕を持った手続きができます。

旧居の解約通知を管理会社・大家に行う

賃貸物件の解約予告期間は一般的に退去の1〜2ヶ月前です。引越し予定日が決まったらすぐに管理会社または大家に書面で通知してください。解約通知が遅れると退去月以降の家賃が発生します。賃貸借契約書に記載された解約予告期間を確認し、期限より余裕を持って通知することが鉄則です。

引越し業者を比較・予約する

引越し費用は繁忙期(3月・9月)と閑散期(6〜8月)で2〜3倍の差が生まれます。少なくとも3社以上から見積もりを取り、日程・荷物量・オプションサービスを比較してから予約してください。サカイ引越センター・アーク引越センター・アート引越センター・日通(日本通運)・赤帽などが国内大手の引越し業者です。2ヶ月前予約で費用が2〜3割安くなるケースがあります。

新居の契約を締結する

新居の賃貸借契約書への署名・捺印・初期費用の支払いを完了させてください。新居の鍵の受け取り日と引越し業者の搬入日を合わせることが重要です。新居探しの初期費用については賃貸初期費用の内訳と失敗しない対策で詳しく解説しています。

不用品の処分を始める

不用品処分は早めに始めるほど選択肢が広がります。フリマアプリ(メルカリ・ラクマ)で売れるものは売りながら整理し、粗大ゴミは市区町村への事前申し込みが必要なため引越し日より3〜4週間前に手続きしてください。まとめて処分したい場合は不用品回収業者に依頼する方法もあります。

引越し1ヶ月前にやること

引越し1ヶ月前は、ライフラインの手続きと各種住所変更の準備を並行して進める時期です。

電気・ガス・水道の停止と開始手続き

旧居のライフライン停止と新居の開始は1〜2ヶ月前から手続きが可能です。特にガスは開栓時に作業員の立会いが必要なため、引越し当日に立会い予約が取れているかを確認してください。電気と水道は立会い不要で開通できる場合が多いです。

ライフライン旧居(停止手続き)新居(開始手続き)立会い手続き方法
電気引越し日に停止入居日から開始不要(多くの場合)電力会社のウェブ・電話
ガス引越し日に停止入居日に開栓必要(作業員が来る)ガス会社に電話・ウェブで予約
水道引越し日に停止入居日から開始不要(多くの場合)市区町村の水道局にウェブ・電話
インターネット解約または移転手続き新住所での工事日を予約工事が必要な場合ありプロバイダに電話・ウェブ

郵便局への転居届を提出する

郵便局に転居届を出しておくと、旧住所に届いた郵便物が新住所に1年間無料で転送されます。郵便局の窓口・郵便局ウェブサイト(ゆうびんID登録が必要)・スマートフォンアプリで手続きできます。転送期間は届出から1年間で、延長はできません。重要な郵便物が届く銀行・保険・公共料金の住所変更は別途各機関に連絡してください。

インターネット回線の移転・解約手続き

光回線は移転工事に1〜2ヶ月かかる場合があります。引越し1ヶ月以上前にプロバイダに連絡し、新住所での工事日を早めに予約してください。新居でプロバイダを変える場合は解約違約金(2年縛りの場合)が発生する可能性があります。

子どもの転校手続きを始める

別の市区町村に引越す場合、子どもの転校には「在学証明書」「教科書給与証明書」が現在の学校から必要です。まず現在の学校に転校の意向を伝え、必要書類を受け取り、新住所の役所で転入届を出した後に新しい学校の割り当てを受けます。転校先の学校への書類提出まで一連の流れで進めてください。

引越し2週間前にやること

引越し2週間前から転出届の受付が始まります。役所の窓口が混雑する月末・月初を避けて早めに手続きしてください。

転出届を旧住所の役所に提出する

別の市区町村に引越す場合のみ必要な手続きです。旧住所の市区町村役場の窓口で転出届(住民異動届)を提出すると「転出証明書」が発行されます。この証明書は転入届の提出時に必要なため、絶対に紛失しないよう保管してください。

  • 提出できる期間:引越し日の2週間前から引越し日当日まで
  • 必要なもの:本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)・印鑑(自治体により不要の場合あり)
  • マイナポータルでのオンライン申請:対応している自治体ではマイナンバーカードを使ってオンラインで転出届を提出できます。対応自治体はマイナポータル公式サイトで確認してください
  • 代理人手続き:本人の委任状と代理人の本人確認書類があれば代理人が手続きできます

荷造り・梱包を進める

荷造りは使用頻度が低いものから始め、シーズンオフの衣類・本・飾り物の順で梱包します。段ボールには中身と部屋名を明記することで、搬入後の荷ほどきが効率化されます。また引越し挨拶として、旧居・新居の近隣住民にタオルや洗剤などの日用品を持参して挨拶することが日本のマナーとして定着しています。

引越し当日にやること

引越し当日は「旧居の最終確認」と「新居のガス開栓立会い」を両立させるスケジュール管理が最重要です。

  • 旧居の最終確認:全ての荷物が搬出されたか・電気・ガス・水道の閉栓を業者または自分で確認する
  • 旧居の清掃:引越し後に原状回復の清掃を行う。入居時に撮影した写真と比較して傷・汚れの範囲を確認する
  • 旧居の鍵の返却:管理会社または大家に鍵を返却する。退去立会いの日時が設定されている場合は必ず立ち会う
  • 新居のガス開栓立会い:ガス会社の作業員が来るため、時間帯に合わせて新居に在宅する
  • 新居の初期確認:傷・汚れ・設備の不具合を写真・動画で記録し、管理会社に当日中に報告する

引越し後14日以内に必ずやること(期限あり・最優先)

以下の手続きは法律で期限が定められており、14日を過ぎるとマイナンバーカードが失効するリスクがあるため、引越し後1週間以内に役所に行くことを強く推奨します。

転入届を新住所の役所に提出する(別市区町村への引越し)

別の市区町村への引越しは、引越し後14日以内に新住所の市区町村役場で転入届を提出することが義務です。転出証明書を忘れずに持参してください。転入届は現状ではオンラインでの提出ができず、役所窓口での手続きが必要です。

  • 必要なもの:転出証明書(旧住所の役所で発行)・本人確認書類・印鑑(自治体により)・マイナンバーカードまたは通知カード
  • 提出後:新しい住民票の移し方が完了し新しい住民票が発行できる状態になる。住民票は各種住所変更手続きで必要になるため数部取得しておく

転居届を同じ市区町村の役所に提出する(同一市区町村内の引越し)

同じ市区町村内での引越しは転居届1件のみで完結します。引越し後14日以内に役所の窓口に行き、転居届(住民異動届)を提出してください。転出証明書は不要です。

マイナンバーカードの住所変更

マイナンバーカードを持っている方は、転入届または転居届の提出と同時に窓口でカードの住所変更手続きを行ってください。転入日から14日以内に手続きをしないとカードが失効します。手続きにはカード作成時に設定した4桁の暗証番号が必要です。

引越し後1ヶ月以内にやること(住所変更)

役所の手続きが完了したら、住民票を数部取得して各種機関の住所変更を並行して進めてください。多くの機関が住民票の提示を求めます。

運転免許証の住所変更

運転免許証の住所変更は、新住所を管轄する警察署・運転免許センター・免許更新センターの窓口で手続きします。必要なものは住民票(または新住所が記載されたマイナンバーカード)・現在の運転免許証の2点です。手数料は無料で、裏面に新住所が記載されます。

健康保険の住所変更

  • 会社の社会保険(健康保険組合・協会けんぽ):会社の人事・総務担当に住所変更を連絡する。書類の提出方法は会社のルールに従う
  • 国民健康保険:引越し後14日以内に新住所の市区町村役場で手続きが必要。旧市区町村で国民健康保険の資格喪失手続きを行い、新市区町村で加入手続きを行う

年金(国民年金)の住所変更

会社員で厚生年金に加入している場合は会社経由で変更されます。国民年金(自営業・フリーランス)は転入届を出すと自動的に変更される自治体が増えていますが、確認のため転入時に役所で申告することを推奨します。

銀行口座・クレジットカードの住所変更

利用しているすべての銀行・信用金庫・クレジットカード会社に住所変更を通知してください。多くはウェブまたはアプリから手続きできます。住所変更を怠ると重要書類(カード更新・明細書)が旧住所に届き、詐欺リスクにつながる場合があります。

印鑑登録の手続き

別の市区町村に引越した場合、旧住所の印鑑登録は自動的に廃止されます。新住所の役所で改めて印鑑登録を行い、印鑑登録証明書を取得できる状態にしてください。不動産契約・自動車売買・各種ローン契約に必要な書類です。

引越し後に落ち着いてからやること(期限なし)

  • NHK受信料の住所変更:NHKのウェブサイトまたは電話で変更。住所変更だけなら料金の変動はなし
  • 通販サイトの住所変更:Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなど登録している通販サイトの配送先住所を更新する
  • 保険(生命保険・火災保険・自動車保険)の住所変更:各保険会社にウェブまたは電話で連絡。火災保険は新居の補償に切り替えも必要
  • 車の住所変更(自動車検査証の住所変更):引越し後15日以内が義務。管轄の運輸支局または自動車検査登録事務所で手続き。車庫証明(警察署)が別途必要な場合あり
  • パスポートの住所変更:パスポート自体の住所変更手続きは原則不要。次回更新時に新住所で発行される
  • 選挙人名簿の変更:転入届を提出すると自動的に新住所の選挙人名簿に登録される(3ヶ月以上居住後)
  • 引越し先のゴミ分別ルールの確認:自治体ごとにゴミの分別方法・収集曜日が異なります。新居のゴミ集積所のルールを管理会社または自治体の案内で確認してください

新居エリアのゴミ出しルールは自治体ごとに異なるため、日本のゴミ分別でよくある間違いと正しい出し方で引越し先のルールを事前に把握しておくと安心です。

引越し手続き全体チェックリスト

時期手続き項目手続き先期限・備考
2ヶ月前旧居の解約通知管理会社・大家退去1〜2ヶ月前(契約書確認)
引越し業者の手配引越し会社3社以上繁忙期は早めに
新居の契約不動産会社・管理会社入居日の確定
不用品処分の開始フリマアプリ・粗大ゴミ申込粗大ゴミは3〜4週間前から申込
1ヶ月前電気・ガス・水道の停止予約各ライフライン会社ガスは立会い予約が必要
新居のライフライン開始予約各ライフライン会社ガスは開栓日に立会いが必須
郵便局への転居届郵便局窓口・ウェブ旧住所→新住所へ1年間転送
インターネット回線の移転手続きプロバイダ工事に1〜2ヶ月かかる場合あり
2週間前転出届の提出(別市区町村の場合)旧住所の市区町村役場引越し日の2週間前から受付
荷造り・梱包の開始自分で進める使用頻度の低いものから
引越し当日旧居の最終確認・清掃・鍵返却管理会社・大家退去立会い
ガス開栓の立会い新居でガス会社立会い予約時間に在宅
新居の傷・汚れを写真記録管理会社にメール送付当日中に完了
引越し後
14日以内
(期限あり)
転入届の提出(別市区町村の場合)新住所の市区町村役場14日以内・期限厳守
転居届の提出(同一市区町村の場合)同じ市区町村の役場14日以内・期限厳守
マイナンバーカードの住所変更役所窓口(転入届と同時)14日以内・超えると失効
引越し後
1ヶ月以内
運転免許証の住所変更警察署・免許センター新住所の住民票が必要
健康保険の住所変更会社または役所社会保険→会社へ。国保→役所へ
印鑑登録(別市区町村への引越し)新住所の役所旧登録は自動廃止
銀行・クレジットカードの住所変更各金融機関のウェブ・窓口重要書類の郵便事故防止
車の住所変更(自動車検査証)運輸支局・自動車検査登録事務所15日以内が義務
落ち着いてから
(期限なし)
NHK・通販サイトの住所変更各サービスのウェブ早めに行うと郵便物の損失を防げる
生命・火災・自動車保険の住所変更各保険会社火災保険は新居の補償に切替も
新居エリアのゴミ分別ルール確認管理会社・自治体収集曜日・分別方法が変わる

外国人居住者(在留外国人)の引越し手続き

在留外国人が日本国内で引越しする場合、在留カードの住所変更手続きが日本人の住民票移転と同じ14日以内に必要です。

  • 別の市区町村への引越し:旧住所の役所で転出届を提出し、新住所の役所で転入届と在留カードを提示して住所変更を受ける
  • 同一市区町村内の引越し:役所で転居届と在留カードを提示して住所変更を受ける
  • 在留カードへの新住所記載:転入届・転居届の提出時に在留カードの裏面に新住所が記載される
  • 外国人登録制度の廃止:2012年7月の制度改正により「外国人登録証明書」は廃止され、現在は住民票制度に統合されています
  • 言語サポート:多言語対応の窓口がある自治体が増えています。外国人住民支援センターや国際交流協会への相談も有効です

よくある質問(FAQ)

転入届は何日以内に提出すればいいですか?

引越し後14日以内が法律上の期限です。14日を超えると5万円以下の過料が課される可能性があり、マイナンバーカードが失効するリスクもあります。引越し後1週間以内を目安に役所に行くことを推奨します。

転出届はオンラインで提出できますか?

マイナンバーカードを持っていて、対応している自治体であればマイナポータルから転出届をオンライン提出できます。ただし転入届は現在も役所窓口での手続きが必要です。対応自治体はマイナポータルの公式サイトで確認してください。

引越し業者はいつ予約すればいいですか?

3月・9月の繁忙期は2〜3ヶ月前の予約が必要です。閑散期(6〜8月)は1ヶ月前でも予約できますが、3社以上から見積もりを取って料金を比較してから決めてください。

同じ市内の引越しでも住所変更は必要ですか?

必要です。同じ市区町村内の引越しでも転居届の提出が14日以内に義務付けられています。運転免許証・銀行口座・クレジットカードの住所変更も必要になります。

ガスの開栓は自分でできますか?

ガスの開栓は必ずガス会社の作業員による立会い作業が必要で、自分では開栓できません。引越し前に新居のガス会社に連絡して引越し当日の立会い予約を取ってください。電気・水道は立会い不要の場合がほとんどです。

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